秘密の七夕まつり
 Honey 2003/07/07(Mon) No.1504  


7月の夜風はなまぬるい。 それでも、笹の葉が静かな風に吹かれて奏でる音は、近くを流れる小川のせせらぎと重なり、涼しげな気持ちにさせてくれる。 今夜の月はとても綺麗に輝いて、暗い夜道を照らしている。 すごく田舎だというわけじゃないけど、特ににぎやかな街でもない。 そんな地元で今日は七夕まつりがある。 学生の頃からずっと片思いしていた弘美と久しぶりに会う事になり、 今日の七夕まつりに久しぶりに行くことにしたのだ。 何人彼氏ができても、胸の中から弘美の笑顔が消えることはなかった。 いつでも思えば胸が熱くなる。 祭りといっても、地域振興の一環で、とってつけたようなものだから、 たいしたイベントがあるわけでもないのだけれど、 暗い夜道の先にある会場に近づけば、わたがしとかトウモロコシを焼く甘い匂い、 金魚すくいやヨーヨー釣りを楽しそうにやってる家族とか、 祭り独特のにぎやかさに子供心を思い出し、気持ちが高揚してくる。 待ち合わせは、まだ薄暗い入口の大きな楠の前。 がやがやとした声を遠くに聞きながら、思い人を待つ。 カラン…コロン… いかにも夏らしい下駄の音が近づいてくる。 と、突然後ろから目隠しされた。 細いうでをつかむ… 「だーれだ!」 明るく楽しげな声。 「こんなガキくさい事する奴は…」 弘美しかいないだろ! と言うつもりで掴んだ両手を引いたら… 勢いあまって弘美がおぶさってきて、後ろを振り向きざまにいきなりキスしてしまった。 一瞬の事故とはいえ、動揺をかくせない。 「ごっ…ごめん!」 「わざとでしょ?」 「ち、違うだろ!」 こんな感じの久しぶりのご対面だった。 冷静に戻ると、やっと弘美のゆかた姿が目に入ってきた。 「…かわいい…」 「ありがとう」 そう言われて、心の中でつぶやいてたセリフを言葉にしてた事に気付く。 久しぶりに見る弘美は、初めて見るゆかた姿のせいもあって、とても女に見えた。 思わず生ツバを飲み込む。…色っぽい。 最初の出来事からまったく調子が狂ってしまった。 胸の奥から感じたことのない、甘い衝動が突き上げてくる。 「どうした?気分でも悪い?」 「いや…綺麗になったなと思って…」 「そう?ありがとう☆あっち行こう!」 そう言うと、ニコニコしながら私の手を引いて、急ぎ足で歩きだした。 「そんなに急ぐと転んじゃうよ?」 つないだ手を軽く引き、ふらつく体を抱き留めた。 あ…やばい…こんなんで濡れてきた… 目の前に、髪を結い上げたうなじが近づく。 吸い込まれてしまいそうになる気持ちをこらえて、頭をポンポンとたたく。 「ほら、そこ、段差があるよ」 「本当だ…ありがと」 「そんなにあわてなくても、リンゴ飴もワタガシもなくならないよ…中身はちっとも変わってないなぁ…」 二十歳すぎると気にならなくなる2つの年の差は、学生の頃には大きくて、 その頃に知り合った相手は結局いつまでたってもかわいいままだ。 「そっちこそ、ちっとも変わってないよ」 「弘美はその生意気な所も全然かわんないね」 2人して顔見合わせて笑った。 まつりの会場に着くと、弘美は子供さながらにとても楽しそうにはしゃぎ、結局全部の出店を回った。 「満足した?」 「うん、かなり☆」 「ほら、あそこに行ってみよう」 会場の中心にあるおおきな竹を指差した。 色とりどりのたんざくがたくさんさがってる。 「うわぁ〜!すごい数!こんなにたくさんの願いがあるんだね」 「ほら、短冊。願い事かいてさげよう」 短冊とペンを渡すと、後ろを向いて弘美に見えないように願い事を書いた。 『弘美がほしい』 それだけ書き、手早く笹に結びつける。 弘美はようやく書き終えてたところらしい。 「願い事なんて書いたの?」 「秘密〜美都希は?」 「秘密〜☆結構時間かかってたね。どうせ弘美は、欲張っていくつも願い事かいてたんだろ〜」 「そんな事ないよぉ!願い事2つあったんだけど、1つは奇跡みたいに叶っちゃったから、あと1つを書こうかどうか迷ってただけ」 「なんだそれ…すごく気になるな〜」 そこらあたりの短冊をかきわけて弘美の短冊を探した。 「あーっ!見ちゃだめ!願いが叶わなくなるかもしれないから!」 「何それ?そんな言い伝え聞いた事ないぞ」 「ダメったらダメ!」 あ…嘘…マジ? 一瞬みえてしまった願い
秘密の七夕まつり2  Honey 投稿日:2003/07/07(Mon) 17:18:01 No.1514 突然の甘いめまいに襲われて、頭がクラクラする… 「…みえた?」 弘美が上目使いでじっとみてる。 「あ…いや、残念…見えなかった」 「…本当に?」 「え、あ…うん」 こんな時はいつも、嘘がつけない性格をもてあます。 突然、弘美が駆け出した。 あわてて追いかける。 下駄!脱ぎ捨てながら走るな! 「待てよ!弘美!」 反対方向に蹴飛ばされた下駄を拾って、さっきの笹の所でやっと弘美を捕まえた。 「ほら、下駄はきな。ムチャするなよ…」 足元に下駄を揃えて置き、見上げた弘美の手には、私がさっき書いた短冊が握られてた。 「あ…」 「みつけちゃった」 「…よく見つけたね」 「本当はね…さっきどこに結ぶか見てたの」 「そっか…とりあえずはきなよ、下駄」 足についた泥をはらってやり、無意識に下駄をはかせてた。 頭の中、真っ白… 立ち上がると、どちらからともなく帰り道をたどり、待ち合わせてた楠の前についた。 こんな時、何を話せばいいんだろう… ずっと続いてた沈黙をやぶったのは弘美だった。 「下駄、はきなれないからマメができちゃった…」 「本当だ…歩ける?」 少し離れた所に、ベンチくらいの高さの石垣がある。 「少し座ろう…」 手を引いて連れてきて、石垣に座らせた。 「見せて…」 「あっ…」 「ごめん!…痛かった?」 「ううん…そうじゃ、ない…」 見上げると弘美はうつむいていた。 「…どした?」 「ちょっと…くすぐったかっただけだよ」 「あ…ごめん…そうだ、小川にいって冷やそうか」 「うん…」 「おぶってやるよ」 「いいよ」 「いいって、ほら」 なかばムリヤリ背中に乗せて、歩き出した。 「暗いね…」 「平気?」 「うん…大丈夫」 夜には人が通らないあぜ道と、神社の間に通るきれいな小川。 夏なのに水はしびれるほど冷たい。 「こっちにおいで…せっかくのゆかたが汚れちゃうよ。ひざに座りな」 ジーンズをひざ下までまくり、抱きかかえた弘美と一緒に小川に足を入れた。 「冷たい…気持ちいいね」 「本当だね…」 小川のせせらぎと、草が風に揺れる音、遠くで聞こえてる祭のにぎわいの他には何も聞こえない。 「静かだね…」 「うん」 こうしてると、さっきの事が嘘みたいに思える。 「みつき…」 「ん?」 「…」 「どした?」 「弘美がほしいって…どういう意味?」 唐突に聞かれて言葉がでない。 「弘美の願い事、本当は見えたんでしょ?」 答えにつまる… 「弘美のもう1つの願いってね、みつきとキスしたい…だったんだよ」 突然聞かされたハート一撃の告白に、おさまってた熱い衝動がまたぶり返す。 弘美が欲しい…本音を言えば抱きたい。 それがさっきの質問への答え。 胸が苦しくて、もうどうしようもなくて、思い切り弘美を抱き締めた。 「っあ…」 甘く漏れる言葉… 自分の体の奥からも、甘い蜜が漏れてくるのがわかる。 「あっ…ん…」 「弘美…」 「ん…みつき…」 「短冊の…美都希をくださいって…どういう意味?」 「やっ…あっ…」 我慢できなくて、手をたもとからしのばせた…
秘密の七夕まつり3  Honey 投稿日:2003/07/07(Mon) 20:38:32 No.1523 「女性のゆかたって、抱き締めた時に手を入れられるように、わざとたもと開けて作られてるんだって、たしか弘美が教えてくれたんだよね…」 「…う…ん」 「ゆかたはやらしいとかいってたのに…今日なんで着てきたの…」 弘美、前あきのブラなんかはめてきてるから、すぐにはずせてしまう…こんな誘惑に、勝てっこないよ… こんなのダメだと思っても、生で胸を触ってしまえば…手がどうしても、いやらしく動いてしまう… 「あん…みつき…」 「…」 「感じちゃうよ…」 こっちだってもう!足だけでなく、アソコもすぶ濡れになってる… 「弘美…さっきの答え、聞いてないよ…」 「ん、んんっ…」 さっきからの愛撫で、ビンビンに硬くなってしまった乳首をさらに強くつまむ。 「私の何が欲しい?」 「あんっ…ぜ、全部」 「私も…弘美が全部ほしい…」 耳元に口を近づけた 「抱きたい…」 「ぅ…ぁんっ…」 弘美は何も言わず私の手をつかみ、アソコへと導いた。 弘美のそこは、もうまるで水浸しだった。 「みつき…もうたまんないの…我慢できないよ…」 「弘美…」 たまんないのはこっちの方…弘美がかわいくて、どうにかなりそうだよ… 後ろからしっかり抱き締め、触れた 小粒の真珠に触れると、かわいい弘美はかわいい声でないた。 さらに刺激するとそこはパンパンに膨れあがり、弘美はしびれをきらす。 「どこがいいの?」 「クリトリス…」 ちゃんと言えたごほうびに秘密の花びらを広げて、むきだしになった真珠を指先で強めに何度もこする。 「もっと…」 もうすぐイキそうなのだろう…下の方がヒクヒクしている。 「弘美…私の事を考えて、1人でした事ある?」 「う…ん」 「じゃあ、クリトリスは自分でさわって」 素直に応じ、欲しいままに激しく指をかきならす。 「あんっ…はぁっ…」 かわいい… たまらなく欲しくなって、ヒクついてる蜜壷に指を挿しいれた。 「ああんっ…みつき…いいっ…」 のけぞった白い首筋に何度もキスをしながら、指の動きを早める。 「弘美…好きだよ…」 「はっ…ああっ…!」 できる所全部にキスの雨を降らせながら、激しく腰を動かした… 「みつき…イク…イキそう…あんっ…イッちゃうっ…あぁぁっ!」 満天の星に願いが届いたのだろうか、2人の願い事は1つの出来事で叶ってしまった。 「みつき…また会える?」 「もちろん!喜んで」 幸せな甘いキスをかわす2人を、月も優しく照らしていた。
秘密の七夕まつり おまけ  Honey 投稿日:2003/07/08(Tue) 23:23:42 No.1532 「弘美、そろそろ帰ろっか…」 「うん…」 こんな所で獣のように乱れてしまった… 欲しい人と心と体をつないだ幸せと、別れの淋しさが入り交じる帰り道。 「あんな所で嫌じゃなかった?」 「うん、大丈夫…みつきがいけないんだよ…おんぶしたりだっこしたりするから…」 「?」 「いっぱい優しくするから…好きって思ったらもう、我慢できなくなっちゃった…」 やっぱ…かわいいっ! 「どうしよう」 「ん?」 「弘美にベタ惚れで…食べてしまいそう…」 「…えっち」 「お互い様だろ〜」 手をつないで歩く2人の影も、寄り添っていた。
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